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吃音の合理的配慮
吃音の合理的配慮


菊池良和著
A5判/1800円+税
ISBN:978-4-7614-0807-7

 
 

効果的な吃音支援を実現するために、合理的配慮の具体的な事例や法律そして資料を紹介します。


●著者紹介(初版時)
九州大学病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 助教 医学博士
中学1 年生のときに、「吃音の悩みから救われるためには、医者になるしかない」と思い、猛勉強の末、鹿児島ラ・サール高校卒業後、1999年九州大学医学部に入学。医師となり、研修医を2年間終えた後、2007年に九州大学耳鼻咽喉科に入局。2008年より九州大学大学院に進学し臨床神経生理学教室で、「脳磁図」を用いた吃音者の脳研究を行ない、今まで4度国内外での受賞をしている。現在、九州大学病院耳鼻咽喉科で吃音外来を担当。吃音の著書は本書で10冊目。年平均20回、全国各地の講演会に招待され、吃音の啓発に努めている。医師の立場で吃音の臨床、教育、研究を精力的に行なっている第一人者である。


●目次
はじめに 
 
第1章 吃音のある子は、どんな場面で困っているのか?

第2章 吃音のメカニズム
1 吃音の種類と随伴症状 
2 ほどよい緊張のとき、最も吃音が減る 
3 吃音が出やすいことばや場面 
4 吃音の心理的な悪循環、そして解決法 
5 吃音のある人の自然経過(発話意欲の大切さ) 
 
第3章 吃音と法律
1 吃音の定義 
2 障害者差別解消法の歴史的背景 
3 絶対的欠格条項の廃止の歴史 
4 これまでの配慮と合理的配慮の違い 
5 大学での合理的配慮例
 
第4章 幼児
1 180度変わった吃音の原因論 
2 最初の相談窓口は保育園・幼稚園の先生 
3 「吃音は治るのか?」と聞かれたら…… 
4 他園児の過剰反応への必要な対応 
5 劇・発表会での配慮 
 
第5章 小学校
1 社会モデルとして吃音を考える 
2 吃音の基礎的環境整備について 
3 学校における吃音の合理的配慮(3観点11項目) 
4 小学校生活で気を付ける行事・場面 
5 吃音のある子に先生ができること 
6 音読の配慮 
7 かけ算の九九の配慮 
8 からかいやいじめの対策 
9 二分の一成人式の配慮 
10 卒業式の配慮
 
第6章 中学校・高等学校
1 中学・高校入試の面接試験における配慮 
2 英検の二次試験(面接)の配慮 
3 「大学入学共通テスト」の英語のスピーキング 
4 GTEC(ジーテック) 
5 中高校生が教師に望む配慮 
6 中高校生の不登校 
 
第7章 大学・専門学校
1 相談できる専門部署 
2 英語の授業のスピーチ 
3 パワーポイントを使って発表する授業 
4 診断書を利用した面接対策 
5 吃音症と精神障害者保健福祉手帳の関係 
6 精神障害者保健福祉手帳を活用し、就職した大学生 
7 身体障害者手帳を取得して、就職につながった専門学校生 
8 「国家試験の実技では配慮がないよ」と言われた専門学校生 
 
第8章 就職
1 改正障害者雇用促進法による雇用問題 
2 一番困る電話の業務 
3 電話の合理的配慮 
4 上司が吃音を理解してくれやすい職種 
 
巻末資料1 啓発資料
●幼稚園・保育園の先生への資料の使用法 
●小学校の先生への資料の使用法 
●学校における吃音の合理的配慮(3観点11項目)資料の使用法
●中高校生の先生への資料の使用法 
●大学などへの資料の使用法 
●医療福祉系大学などの資料の使用法 
●企業への資料の使用法 
●医師への診断書作成のお願い資料の使用法 
 
巻末資料2 学校でのいじめを防止する法律
 
あとがき 
参考文献 


●帯
法律に基づいた吃音者の権利
吃音を個人の問題で済ませるのではなく、社会の問題として捉え、「法律に基づいた支援」を考える時代になってきました。本書では、効果的な吃音支援を実現するために、合理的配慮の具体的な事例や法律そして資料を紹介します。