学苑社

特別支援教育・福祉・心理の本

吃音の基礎と臨床

吃音の基礎と臨床
統合的アプローチ

バリー・ギター著
長澤泰子監訳
B5判/上製 7600円+税
ISBN978-4-7614-0708-7



感情や態度へアプローチする吃音緩和法と流暢な話し方を追求する流暢性形成法の両方を活かした「統合的アプローチ」を中心に解説する。

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●著者紹介
著者
バリー・ギター(Barry Guitar, Ph.D.)
ヴァーモント大学教授・大学院コミュニケーション障害研究科主任
1966年 ダートマス大学英文学士
1967年 ウエスタンミシガン大学言語病理学修士
1974年 ウイスコンシン大学コミュニケーション障害Ph.D.

監訳者
長澤泰子(ながさわ たいこ)*
日本橋学館大学人間関係学科心理臨床教授・保健学博士
東京都心身障害者福祉センター、国立特殊教育総合研究所・言語障害教育研究室長、広島大学教授、慶應義塾大学教授を経て現職。
主な著書・ビデオ
『吃音と子どもたち〈全3巻〉』(日本語訳総監修、医学映像教育センター)『学齢児の吃音指導』(翻訳、大揚社)『構音障害の診断と指導』(分担執筆、学苑社)『こころのコミュニケーション 特殊教育の現場から』(編著、全国社会福祉協議会)
訳者
中村 勝則* (第1章) 西東京市立保谷小学校ことばの教室
前新 直志* (第2章) 国際医療福祉大学保健医療学部言語聴覚学科
南 めぐみ(第3章) 川口市立教育研究所教育相談室
鑓溝 純子(第4章) The Speech Pathology Group, Inc. 
酒井奈緒美* (第5章) 目白大学保健医療学部言語聴覚学科
山崎 理央(第6章) 福山大学人間文化学部心理学科
山崎 和子(第7章) 県立広島大学コミュニケーション障害学科
原  由紀* (第8章) 北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科
太田 真紀(第9章) 東京都立大学大学院人文科学研究科教育学専攻博士課程
小林 宏明(第10章) 金沢大学教育学部
川合 紀宗(第11章) ネブラスカ大学リンカーン校附属言語聴覚臨床センター
坂田 善政* (第12章) 筑波病院リハビリテーション科言語心理室
宮本 昌子(第13章) 目白大学保健医療学部言語聴覚学科
(*編集委員)

●目次
監訳者まえがき
用語の訳出について
序文
謝辞
日本語版に寄せて

第1部 基礎
 第1章 序説(吃音とは)
 第2章 吃音の体質的要因
 第3章 発達的・環境的・学習的要因
 第4章 吃音に関する理論
 第5章 正常範囲の非流暢性と吃音の進展

第2部 臨床
 第6章 評価の基礎
 第7章 評価と診断
 第8章 臨床の準備
 第9章 境界期吃音の臨床
 第10章 初期吃音の臨床
 第11章 中期吃音の臨床
 第12章 後期吃音の臨床
 第13章 流暢性に関連する障害

監訳者あとがき
参考文献
人名索引
事項索引
著者紹介

●推薦します
 吃音に悩む子ども・大人の方々から支援を求められることは多い。さらに、どのように支援すべきかを求めている方々も多い。日本でも外国でも、吃音に関しては諸説紛々としていて、そのどれをとるべきか困惑する。
 原著の著者Barry Guitarは、自身吃音の当事者であり、かつ大学・大学院で吃音に関して学生の指導をしながら臨床に従事しておられる。しかも、アメリカにおける吃音臨床の父とも言われたCharles Van Riper先生の下で学んだ学生でありクライアントでもあった。このような著者であればこそ、Van Riper先生の指導法の長所を熟知しつつ、行動療法などとの調和をはかることができたのである。
 本書は、基礎と臨床の二部で構成されている。基礎の部においては、吃音研究の最新情報である脳画像・遺伝・発話運動制御などに関する研究の結果が要約されており、臨床の部においては臨床家としての心構えとともにクライエントの立場をどのように理解するかなども記されている。これは著者が吃音の当事者であることの反映であるように思われる。また、様々な年齢、様々な症状に対応した臨床技術が著者の体験を交えながら紹介されている。常に、臨床場面が考慮されているのも本書の特色である。親切に完訳されたので、やや分厚くなっているが、巻末の索引も丁寧にできている。各章の末尾には演習問題や、実践課題が掲げてあり、読者の知識を整理する一助となるだろう。これらは類書に見られない特徴である。
 本書を通読し、大学・大学院での研究や臨床の場での実践研究を進めておけば、国内外における吃音に関する情報交流において自信をもって臨むことができる。今後の学問のオープン性発展の為にも本書は有意義である。

神山五郎