学苑社

特別支援教育・福祉・心理の本

難聴児・生徒理解ハンドブック

難聴児・生徒理解ハンドブック 難聴児・生徒理解ハンドブック
通常の学級で教える先生へ

白井一夫・小網輝夫・佐藤弥生編著
B5判/並製 1500 円+税
ISBN:978-4-7614-0719-3



「見えにくい」と言われる難聴の子どもが抱える様々な問題を、30の項目といくつかのトピックでわかりやすく簡潔に説明する。

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●編著者紹介(初版時)
白井 一夫(しらい かずお)
1980年、新潟県学校教員に採用。上越教育大学大学院障害児教育講座に派遣後、新潟市立白新中学校難聴学級、新潟県立長岡聾学校で難聴中学生の支援を担当。現在、聖籠町立聖籠中学校に勤務。

小網 輝夫(こあみ てるお)
1984年、新潟県学校教員に採用。上越教育大学大学院障害児教育講座に派遣後、柏崎市立柏崎小学校、柏崎市立第一中学校で難聴の小学生・中学生の支援を担当。現在、新潟県立はまなす養護学校に勤務。

佐藤 弥生(さとう やよい)
1979年、新潟県学校教員に採用。上越教育大学に内地留学後、長岡市立千手小学校で難聴小学生の支援を担当。現在、新潟県立長岡聾学校に勤務。

●編集協力
鷲尾 純一(わしお じゅんいち)
現在、財団法人心耕会前川保育園理事長。元筑波大学心身障害学系助教授

●目次
発刊に寄せて(鷲尾純一)
はじめに — この本を手にした先生方へ —

第1章 支援のスタート
1 難聴の発見と早期教育
Q. 難聴の子どもは、小学校に入学する前に既に指導を受けているのですか
2 きこえの障害と言語発達① —ことばの遅れへの配慮—
Q. きこえに障害があると、ことばの発達が遅れると聞きましたが……
3 きこえの障害と言語発達② —書き言葉の支援—
Q. きこえに障害があると、書き言葉にも影響すると聞きましたが……
4 軽度・中等度難聴の子どもへの対応
Q. 軽度難聴と診断されましたが、よく聞こえているように思えるのですが……
5 難聴の子どもとのコミュニケーション
Q. 話し言葉でうまく通じあえないなら、どうしたらいいのでしょう
6 通級による指導のシステム・内容
Q.「通級による指導」のシステムと指導内容などを教えてください
〈トピック1〉きこえの教室だより①

第2章 小学生の支援
7 ことばの力を伸ばすために
Q. きこえの教室ではどのように、ことばの支援を行うのですか
8 座席と板書
Q. 座席や板書はどうしたらいいのでしょうか
9  日常生活面での配慮は必要ない
Q. 日常生活面で配慮すべきことは何でしょうか
10 友達とのかかわり
Q. 友人関係で配慮すべきことは何でしょうか
11 周囲の子どもへのはたらきかけ ・
Q. 学級の児童に難聴児のことをどのように伝えたらよいでしょうか
12 危機管理(避難訓練など)
Q. 危機管理、安全教育で配慮すべきことは何でしょうか
13 分かりやすい指示や発問 — 一斉授業の場面で—
Q. 指示や発問を分かりやすく伝えるにはどうしたらいいでしょうか
〈トピック2〉頭を打つと聴力が落ちる!
〈トピック3〉電池はいきなりなくなる
〈トピック4〉小学校の英語活動への対応
14 グループ学習での支援
Q. グループ学習の話し合いなどはどんなことに注意したらいいでしょうか
15 音楽の指導
Q. 音楽の楽しさを感じとってほしいと思っているのですが……
16 体育の指導
Q. 体育の指導で、難聴の子どもに対して配慮することがありますか
17 校外学習時の配慮事項
Q. 校外学習の時には、どのようなことに配慮したらよいでしょうか
18 行事や集会の場面での情報保障
Q. 学校行事や全校集会ではどうしたらよいでしょうか
19 教室環境ときこえ
Q. 教室の環境について配慮することは何でしょうか
〈トピック5〉難聴の子どもと電話

第3章 中学生の支援
20 思春期の入り口に立って
Q. 難聴の子どもは、中学生になってどんな問題に直面するのでしょうか
21 コミュニケーションと自己意識の改善
Q. コミュニケーションから生ずる問題を改善するポイントはどんなことですか
22 周囲の生徒へのはたらきかけ
Q. 学級の生徒に難聴生徒のことをどのように伝えたらよいでしょうか
23 難聴生徒の学習と学力
Q. きこえが悪いせいか、学習面がふるいません
24 難聴生徒の英語学習
Q. 聞こえないことが多いと、とりわけ英語の学習は大変ですよね
25 進路問題と高校入試
Q. 難聴生徒は中学校を卒業すると高校へ進学するのですか
26 難聴生徒の進路と高等教育
Q. 義務教育終了後の難聴生徒の進路はどうなるのでしょうか
〈トピック6〉人工内耳
〈トピック7〉障害者手帳と福祉について
〈トピック8〉きこえの教室だより②

第4章 基礎知識
27 耳ときこえのしくみ
Q. 難聴児の耳の中はどうなっているのでしょうか
28 音の構造と人間のきこえ
Q. 難聴の人のきこえは私たちのきこえとどこがどう違うのでしょうか
29 補聴器のしくみとはたらき
Q. 補聴器が音を大きくしてくれるから大丈夫なんでしょう……
30 補聴器をめぐるトラブル
Q. 補聴器をつけている子がよく「うるさい」と訴えます
〈トピック9〉補聴器の販売店(ディーラー)について
〈トピック10〉片耳の難聴(一側性難聴)

資料
資料1 難聴の子どもの授業を担当される先生方へ
資料2 難聴の子どもが苦手なのは……
資料3 きこえの確認シート
資料4 ALTへの手紙例
資料5 面接や呼名の際の配慮についてお願いする文書
資料6 公立高校一般入試におけるリスニング別室受検をお願いする文書

引用・参考文献
あとがき

●パンフレットより
コミュニケーションが変わる、笑顔が生まれる。
難聴は他の障害種に比べて「見えにくい」という特性をもっています。多くの難聴の子どもが学ぶ通常の学級のスタッフに対して、どのようにして難聴の現実を伝えていけばいいのでしょうか。そのような要望にこたえるのが本書です。3人の著者が、実際に支援をしてきた経験をもとに、難聴の子どもが出会うさまざまな問題と支援の実際を整理しました。本書は以前に全国で好評を博した小冊子に、加筆と見直しを行って新たに出版したもので、コンパクトで読みやすい構成をとっています。
1)「支援のスタート」「小学生の支援」「中学生の支援」「基礎知識」の4章からなる構成。
2)見開き2ページで1項目にまとめ、項目ごとに完結する構成で「どこからでも読める」というスタイル。
3)その他の重要な情報を「トピック」として半〜1ページ程度でコンパクトに整理。
4)そのままコピーしてお使いいただける「資料」を巻末に掲載。
 また、今回の出版では下記のような内容が強化されています。
・難聴から生ずる「ことばのニーズ」について、項目数を増やして詳説。
・「軽度中等度難聴」のお子さんへの支援の項目を新たに追加。
・「人工内耳」「片耳難聴」などについても新たに取り上げてコンパクトに解説。
・「小学校英語活動」など、指導要領改訂で生ずる新たな問題への取り組みにも言及。
・校内研修などでそのまま使えるように、巻末の「資料」を整備。

「難聴の子どもの現実を理解してもらうのが、何よりの支援になる」
 本書はそのような信念に基づき、とりわけ難聴の子どものコミュニケーションに注目しながらわかりやすい記述を心がけました。本書によって理解が進み、コミュニケーションが改善されていくこと、そして多くの子どもの笑顔につながることを期待しています。