学苑社

特別支援教育・福祉・心理の本

インクルーシブな学級づくり・授業づくり:子どもの多様な学びを促す合理的配慮と教科指導

インクルーシブな学級づくり・授業づくり
インクルーシブな学級づくり・授業づくり
子どもの多様な学びを促す合理的配慮と教科指導

トビー・J・カルテン著
川合紀宗訳
B5判/並製 3800円+税
ISBN:978-4-7614-0778-0


通常の学級に在籍する多様な教育的ニーズのある児童生徒に役立つ具体的な指導・支援方法を紹介。教員個人の努力のみに依存することない持続可能な教育システムの在り方を考える。

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●著者・訳者紹介(初版時)
著者
トビー・J・カルテン(Toby J. Karten)
1976年以来、特別支援教育に従事してきた、経験豊富な教育者であり、優れた文筆家・研究者でもある。それまで、地方、米国内、米国外の教育者に対し、専門性向上研修の実施し、成果を挙げてきた。ドルー大学の講師とグラッツカレッジ、カレッジ・オブ・ニュージャージー、ワシントンカレッジとこれらのカレッジが提携している地域研修センターで非常勤教授と大学院生の指導を担当している。ニューヨーク州やニュージャージー州の学校、そして国内外の多くの教育委員会で、特別支援教育担当教諭、教員研修担当者、成人教育担当者、そしてインクルージョン指導者として幼稚園から高校3 年生、それ以上の年齢の生徒や教育者のために活躍している。
現在、ニューヨーク市の学校のために、先導的な算数・数学指導コーチとしてTime to Know(情報化社会に対応した教育カリキュラムや教材開発を行う米国の企業)と連携している。指導教諭と特別支援教育担当教諭としての役割の他に、「インクルージョンと障害理解・啓発のための技能と方略」と題した大学院の科目を設定し、3つの州で、この科目を教える他の授業担当者を指導した経験もある。ニュージャージー州最優秀教師賞を2 度受賞するなど、模範的な教育者として特殊児童協議会(The Council for Exceptional Children: CEC)とニュージャージー州教育委員会の双方から高く評価されている。
インクルーシブ教育の実践について、これまでいくつかの書籍や教材を執筆しており、それらは現在、世界中の多くの小・中・高等学校等や短期大学、大学で指導書や教科書として使用されている。ニューヨーク市立大学ブルックリン校にて特別支援教育の学士号を、ニューヨーク市立大学スタテンアイランド校にて特別支援教育の修士号を、そしてジョージアン・コート大学にて教育スーパーバイザーの学位を取得している。

訳者
川合紀宗(かわい のりむね)
大阪府に生まれる。広島大学学校教育学部聾学校教員養成課程卒業、同大学院学校教育研究科障害児教育専攻修了[修士(教育学)]、その後渡米。米国コロラド州立コロラド大学ボルダー校(University of Coloradoat Boulder)大学院音声聴覚科学研究科音声言語病理学専攻を修了して言語病理学修士(M.A.)を、米国ネブラスカ州立ネブラスカ大学リンカーン校(University of Nebraska-Lincoln)大学院音声言語病理学・聴能学研究科音声言語病理学専攻を修了して言語病理学博士(Ph.D.)を取得。コロラド州アダムス郡教育局言語療法士、ネブラスカ大学リンカーン校附属言語聴覚臨床センター助手などを経て、現在、広島大学大学院教育学研究科・大学院国際協力研究科教授および大学院教育学研究科附属特別支援教育実践センター長を務める。大学院教育学研究科では、言語障害教育・心理、発達障害教育・心理、特別支援教育制度などについての教育・研究に従事し、大学院国際協力研究科では、世界の特別支援教育やインクルーシブ教育システムなどについての教育・研究に従事している。特別支援教育実践センターでは、吃音を中心に、言語・コミュニケーション障害、発達障害の臨床・臨床指導も数多く行なう。米国音声言語聴覚協会(ASHA)認定言語療法士(CCCSLP)。
主な訳書・編著書『インクルーシブ教育の実践─すべての子どものニーズにこたえる学級づくり』(単訳、学苑社)『特別支援教育における吃音・流暢性障害のある子どもの理解と支援』(共編著、学苑社)など。

●目次

謝辞
はじめに

第1部 インクルーシブな学級における学びの促進
第1章 インクルーシブな学級の理解
 ▶担当する子どもたちが何を知っているかを知る
 ▶社会性、情緒面、学習面の成長
 ▶意識を高める
 ▶行動面の問題
 ▶社会性の問題
 ▶コミュニケーション面の問題
 ▶教師の役割
 ▶固定観念を乗り越える

第2章 指導のための組織づくり
 ▶教育的介入に対する応答(RTI)
 ▶共同(協同)学習
 ▶個別化教授法(DI)
 ▶理解をもたらすカリキュラム設計(UbD)
 ▶学習のためのユニバーサルデザイン(UDL)
 ▶多重知能・感覚様相・支援テクノロジー
 ▶構造と指導の体系化

第3章 児童生徒のニーズへの対処
 ▶成功するための14のポイント
 ▶戦略的な学習者
 ▶注意と意欲
 ▶ペース配分と学習内容の複雑さ
 ▶効果的なチーム・ティーチングの実践
 ▶適切な教育的介入
 ▶レッテルとしての障害の先を見据える

第4章 評価・合理的配慮・データの利用
 ▶データの利用
 ▶合理的配慮とモディフィケーション
 ▶学習性無力感の回避
 ▶授業の例
 ▶機能的で代替的な評価
 ▶機能的行動評価(FBA)
 ▶過ちがもたらすメリット

第2部 効果的なカリキュラム実践のための方略
第5章 読み書き・コミュニケーション
 ▶読み能力の違い
 ▶読みの方略
 ▶書きの方略
 ▶コミュニケーションの方略

第6章 算数・数学
 ▶算数・数学的表現
 ▶算数・数学をワークシート型から生活密着型へ
 ▶教育的介入に対する応答(RTI)算数・数学の推奨
 ▶算数・数学の方略
 ▶計算の流暢さの強化

第7章 社会科・理科
 ▶社会科のカリキュラム
 ▶理科のカリキュラム
 ▶社会科と理科のストラテジー

第8章 図工(美術)・音楽・体育
 ▶アートフルな教育
 ▶音楽について
 ▶本を使った学習を超えた体育
 ▶ライフスキル

第9章 学際的アプローチ
 ▶授業ストラテジー
 ▶テーマ別の計画

第10章 移行支援計画
 ▶目標の設定
 ▶ストラテジー

第3部 インクルーシブな学級の維持
第11章 専門家間の連携
 ▶インクルージョンの実践者
 ▶コミュニケーション
 ▶専門性の向上
 ▶教育的介入

第12章 インクルージョンの賞賛
 ▶障害への自覚
 ▶すべての学習者を成功へと導く支援
 ▶革命的なプロセスとしてのインクルージョン

訳者あとがき
文献
索引

●帯
教科教育と特別支援教育の連携による学びの促進
通常の学級に在籍する多様な教育的ニーズのある児童生徒に役立つ具体的な指導・支援方法を紹介。教員個人の努力のみに依存することない持続可能な教育システムの在り方を考える。